密室デスゲーム漫画『ドクムシ』をネタバレ解説！【人間の醜い本性が暴かれる】

このような疑問にお答えします。

この世には、人間の汚い感情や醜い本性、心理などをありのままに描いた作品が多くあります。

例をあげるなら、「血の轍」「ライアーゲーム」でしょうか。

デスゲームというジャンルでもそのような作品はあります。

それが今回紹介する『ドクムシ』という漫画です。

※本記事には多少のネタバレが含まれています。ご理解ください。

漫画『ドクムシ』基本情報

まずは漫画の基本情報からです。
※wikipediaから抜粋

作品名：ドクムシ
作者：八頭道尾（原作）、合田蛍冬（作画）
出版社：双葉社
掲載誌： E☆エブリスタ
巻数：既刊6巻（完結）
続編：ドクムシ the ruins hotel
備考：2015年に実写映画化

あらすじ

ある日、ごく普通の大学生であるスギウラレイジは、廃校の教室内で目を覚ます。そこには彼を含め、見知らぬ男女6人と1人の少女がいた。彼らが校内を見回ったところ、窓や出入り口はすべて鉄板で封鎖されており、外の様子も見えなければ脱出することも出来ない。校内には食料らしき物は一切見当たらず、教室内には監視カメラ、7日間をカウントダウンする電光掲示板、そして土鍋と肉切り包丁が置かれていた。

それらのものを見た最年長のオカルトマニア・ユキトシは、「自分達をここに閉じ込めた何者かが、自分達に殺し合いをさせようとしている」と分析する。彼の発言で、恐怖に震えるメンバー達。

7日間生き残れば解放されるのか、それとも最後の1人になるまで終わらないのか!?　ここから恐怖のサバイバルゲームが始まる。

※Wikipedia、双葉社から引用

ユキトシは今の状況は「コドク」だと考察します。

コドクとは、1つの壺の中に複数の毒がある虫を入れて食い合いをさせ、強い虫を育てる古代の呪術のこと。

ゲームの運営社は、このコドクを人間同士でやったらどうなるのか実験をしているのです。

主な登場人物

共通点：全員が何かしらの罪をかかえている。

スギウラ・レイジ

20歳、大学生。気弱な性格。

マリという彼女がおり、現在行方不明。

彼が着ているパーカの紐が今後の殺し合いに発展していく。

アキヤマ・ユミ

21歳、大学生。同性愛。

最初は穏やかで優しそうな印象だったが、時間がたつうちに態度や行動が豹変していくサイコ気質のキャラ。その豹変っぷりはもはやホラー。

イサカ・ユキトシ

28歳、サラリーマン。オカルトマニア。

常に冷静で、監禁されている状況を楽しんでいる。物知りで頭の切れる人物。他の参加者の行動を操って破滅させていき、終盤でレイジをも追い詰めていく。

アカネ

21歳、水商売。

自分が生き残るために、ハニートラップで男性たちを自身の手駒として扱っていく、ズル賢い女。

ミチカ

8歳、無口な少女。

7日も監禁されているのに空腹や感情を見せなかったりと、不可解な点が多い。

ナカノウチ・トシオ

22歳、工場勤務。

筋肉質であり、参加者の中で一番体力がある。それゆえに、真っ先に殺害対象にされる。

序盤で退場するが、本作中で最も胸くそ悪いキャラ。

ノギサキタイチ

24歳、無職。

重度のロリコン。ミチカに好かれようと必死になり、やがて奇妙な行動をとっていく。

肥満体ですぐお腹が空く。食料もない廃校内で最も不利なキャラ。

面白さ

この作品はただ人が殺し合って死ぬだけのデスゲーム漫画ではありません。

『ドクムシ』にしかない面白さを私なりに分析してみました。以下の3点です。

面白さ①人間の醜い本性が描かれている

参加者全員は監禁された時は普通の人でした。

しかし数日たってほとんどのキャラは激変し、彼らの醜い本性が明らかになっていきます。

監禁されて次第に正常な判断ができなくなっているのです。

例えばアキヤマ・ユミ。最初は優しくて穏やかで美人、そんな印象でした。

彼女はレズビアンで、自分に優しくしてくれたキャバ嬢・アカネのことを好きになっていきます。

しかしアカネはレイジと一線を超え、ユミはレイジに嫉妬して殺そうと決意。

このように、複数人を密室内で放置するだけで嫉妬・欲・怒り、感情が芽生え、しまいには殺し合いに発展していく、

ドクムシはデスゲームはあり、人間の醜い本性が表れるドロドロした漫画でもあるのです。

面白さ②「エロ」「グロ」「デスゲーム」3つの要素が含まれている

ドクムシは「デスゲーム」だけでなく、「エロ」と「グロ」のという要素もあります。

まず「エロ」、この漫画は性交や強姦のシーンも多いです。

ことのきっかけは参加者の1人であるアカネ。

男性たちを手玉にとり、性交をして彼らの精液を養分として吸収し、同時に彼らの体力をなくしていく魔性の女です。

彼女をきっかけに廃校内でさまざまなプレイが展開されます。

監禁されてまともな判断ができなくなっているため、体を交わしてしまうのも無理ありません。

そして「グロ」、

この漫画は登場人物が廃校内に監禁され、校内には食べ物が一切なく、代わりに鍋と包丁があるだけという設定です。

初日は水だけでも空腹をおさえられますが、数日たつと次第に限界が来ます。

この状況で、参加者たちがこう考えます。

漫画後半では人体の食事シーンが展開され、体が切れて内蔵や骨がむき出しになったりと、グロいシーンも多いです。

過激で残酷な描写が非常に多いため、グロ・エロ系を読みなれていない方は少し用心したほうが良いかも。

逆に言えば、デスゲーム・グロ・エロ、それぞれを読みたい3つの層には刺さる漫画となっています！

面白さ③全員の過去が次第に明らかになる

この漫画はアガサクリスティの長編小説「そして誰にいなくなった」と似ている設定があります。

それは、参加者全員が殺人・煽り運転・監禁といった、罪を犯している点。

例えばトシオ、もともとのキレる性格からあおり運転を起こして、一般人2人を殺してしまいます。

登場人物一人一人の過去を知った上で漫画を読み進めていくと、

「あーこいつらは全員救いようの無い人間なんだなー」

「この7人は集められるべくして集められた。殺し合いに発展するのも無理ないなー」

読者にいろいろ発想の余地を与えています。

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まとめ

今回は廃校デスゲーム漫画『ドクムシ』について解説しました！

最初から最後まで残酷で、救いようのない展開が多い作品ですが、それゆえに一部の人には刺さる漫画です。

全6巻で完結済みなので、刺激を得るのにも暇つぶしとしても読める作品としておすすめ！

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